2014年12月13日土曜日

本番の舞台で最も支えになる事

ミニコンサート&ミニ発声講座と題した地元密着のイベントを昨日行いました。
前半に私が10曲ほど歌った後、休憩を挟んでベルカント唱法のプレゼンテーションを行い、最後に一番最近に入った生徒さんに一曲歌ってもらいました。

今回はコンサートが加わった為、前回に比べてかなり多くの参加者の前でのプレゼンテーションになりましたが、興味を持たれた方々は前回と同様に熱心にメモを取られていました。人前でプレゼンをするのはまだ2回目、本当に手探り状態の中、やって良かったと心から思えた瞬間でした。

ところで、みなさんは本番の舞台で何を心の支えにしていますか?
それまで培ってきたテクニックでしょうか?
それとも信頼出来る先生の言葉でしょうか?
特別な存在の人が支えになる場合もあります。

生徒さんが歌う時に私は必ずお願いしていることがあります。

『人の前で歌う時に決してテクニックを考えないこと』そして、ある感情を持って歌うこと

人間は自分一人で歌っている時と、人を前にして歌っている時では明らかに違った体の反応をします。
一人で歌っている時、仮にそれが上手く歌えている時であれば、そこには『満足』が存在します。
人を前にして歌う時、いくら直前までは上手く歌えていたとしても、そこには満足ではなく、「上手く歌えるだろうか?」という『不安』が満足にすり替わって存在し始めます。

ジュリアーノ先生はレッスン時に私が不安げな無機的な声を出すと「Seiya   何が不安なんだ? お前は声もテクニックもある。でもそこに不安が存在したら、声もテクニックも何の意味もなくなるんだ!」とよく激怒されました。
そして発声のテクニックで最も重要な言葉を付け加える事を決して忘れませんでした。
愚かな私は、自分の生徒にはしつこい程この言葉を繰り返し浴びせているのに、自分が歌う時には他の事で頭が一杯で、つい忘れてしまい、不安定な声を出してしまう事が今だに多くあります。

" 幸せな気持ち(felice)で満足して(contento)歌うこと"

人前で上手く歌えなかった時、そしていくら考えてもその原因が見つからなかった時、
自問自答してみて下さい。きっと答えが見つかる筈です。

「自分は自分の声を信じて満足して歌えていたか?」

http://belcanto.jpn.com










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