2015年1月27日火曜日

重力は声に影響を与えるか?

歌う時、音取りをしている時、どのような姿勢をとると楽でしょうか?
人によって感覚は様々ですが、殆どの人は良い姿勢で立った状態が歌い易いと感じるでしょう。

声楽の呼吸法は決して特別なものではありませんが、何かを意識的に考えたり、緊張していると睡眠時に行っているような自然な呼吸は行えません。
立って歌っている時も、横になっている睡眠時も身体が一直線に伸びた状態である事に変わりはありませんが、重力に対して横隔膜の動きが影響を受けるか受けないかという点で大きな違いがあります。

お腹の前を硬くしてしまったり、横隔膜を真下に押し付けてしまい、自然な呼吸を妨げてしまうもう一つの原因としてこの重力の影響があります。横になって呼吸してみると立っている時より横隔膜がスムーズに動いているのを実感できる筈です。

特殊な器具を使い、足を固定した状態で逆さまにされると、重力によって頭の方向へ上がって来た横隔膜自体の重みを感じることが出来るので、その力に反した横隔膜を元の位置にリフトアップして戻す吸気力が必要になります。
実際に立って歌う時、『横隔膜を下げる為』にこれとほぼ同じ力を与えている人は皆お腹を固くしてしまう為、スムーズな腹式呼吸が出来ないのです。

初心者が自然な腹式呼吸を身に付ける際、吸い方などを意識的に行おうとするのは禁物です。
最も自然で間違えの無い感覚は、肺に残された全ての息を吐き切り、脱力した瞬間に自分の体が教えてくれます。

自然な流れに逆って酸欠にならないよう、くれぐれもご注意頂くようお願い致します m(._.)m

http://tamadeseigaku.com



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